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暑さの様々な表現

近年猛暑の夏が続いています。

異常気象や様々な自然災害が増加している昨今、昔とは明らかに違い夜になってもあまり気温が下がらずエアコンなしでは命の危険も感じるような、全国的に厳しい暑さとなっています。

日本気象協会としては夏日:最高気温25℃以上の日、真夏日:最高気温30℃以上の日、猛暑日:最高気温35℃以上の日、酷暑日:最高気温40℃以上の日、熱帯夜:最低気温25℃以上の日、超熱帯夜:最低気温30℃以上の日と定義されています。

皆さん漢字を見ただけでどれだけ暑いか想像できますよね。

では言葉でどれだけ「暑さ」を表現できるのかを調べてみました。

人は(特に日本人は)なぜ文字を見ただけで場面が想像できるのでしょうか? それは「視空間認知」という脳の機能が関係しているといわれています。視空間認知とは、目から入った視覚の情報を処理し、空間の全体的なイメージをつかむための機能のこと。例えば「3本の縦線」を見ると「川」、「木が2つ」で「林」など、実際の視力とは関係なく、発達と経験から身についていく機能であり、図形や地図を読める力なども同様なのだそうです。


そこで季語には「暑さ」を表す言葉が多くあります。なかでも代表的なものをご紹介します。

レベル1・「炎昼」(えんちゅう)

真夏の焼けつくような昼のこと。一日でもっとも暑い時間帯をいう。アスファルトからの照り返しが厳しい様子がうかがえる。

レベル2・「極暑」(ごくしょ)

一年でもっとも暑い時をいう。暑さの極み。「大暑」より少し遅い7月下旬から8月初旬ころ。各地の最高気温が記録されることが多い。

レベル3・「炎暑」(えんしょ)

真夏の燃えるような暑さ。ぎらぎらと照りつける太陽のまぶしさが浮かぶ。

レベル4・「酷暑」(こくしょ)

気温の上昇と高い湿度が加わった、きわめて不快な暑さ。熱中症などが起きやすい危険な暑さ。

番外編「油照」(あぶらでり)

薄曇りで風がなく、脂汗がにじむようなじっとりとした蒸し暑さ。このうえなく不快な暑さ。

(私が以前住んでいた名古屋はこんな感じです)

炎昼、極暑、炎暑、酷暑、油照……、見ているだけで汗が出てくるような感じがしませんか?


いゃぁ、暑さは苦手だし、もういいわ-と思った方、クールダウンいたしましょう。

涼風・夏の月・夕立・噴水・泉・清水・滝・浴衣・夏料理・寿司・冷奴・ビール・焼酎・ソーダ水・ハンモック・シャワー・風鈴・避暑地……など。

今度は一気に涼しくなりましたね。

言葉や漢字の成り立ちを知ることは、日常生活に膨らみを持たせてくれるはず。言葉のそれぞれに背景や思い出が宿っているなんて素敵なことですね。

ただ、言葉で涼しく感じても暑いことには変わりありません。

熱中症などには要注意です。

熱中症は、種類によって原因や症状が異なりますが、いずれの場合も「暑さを避ける」「こまめに水分を補給する」など、基本的な予防方法は変わりません。

気温・湿度が高い日や、体が暑さに慣れていないときは、特に注意が必要です。熱中症のなかでも特に熱射病が疑われる場合は、速やかに冷却処置を開始し、医療機関へ搬送することが重要であるとは覚えておきましょう。




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