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高齢者の骨折

熱を出して寝込んでいた母が、やっと体調が回復に向かい安心した矢先に尻もちをつき、その2日後の朝起き上がれなくなってしまいました。家族が身体を支えて病院へ連れていこうにも、とても痛い様子なので動かすことが出来ず、仕方なく救急車で連れて行ってもらう事になりました。レントゲンを撮って頂いた結果、医師から「圧迫骨折です」と説明されました。

日頃、薬局カウンターでご高齢の方にふらつきの出やすい薬をお渡しする時、またそうでない時にでも「転ばないように注意してくださいね」とお声掛けをさせて頂いておりましたが、とうとう私の母が骨折をしてしまいました。激しく転んだわけでもなく、トイレに立った時にしりもちをついただけなのですが骨折をしてしまいました。

高齢化社会に伴い、骨粗しょう症を背景とした骨折の患者様が増えているようですが、母も骨粗しょう症で何年も治療は受けておりましたが、歳には勝てなかったようです。

母は椎間板がいくつも潰れている状態で、治療は痛みを抑える対症療法とコルセットを装着し痛みを軽減する方法となりました。先生からは「高齢者は病院生活により認知機能が低下する可能性が高いので出来るだけ早く普段の生活に戻ることを勧めます」と言われました。

超高齢化社会に向けて政府は医療・介護の更なる充実を進めているようですが、我が家も母の介護の問題が重要課題となりました。

そして母の入院している病室では、母と同じ年代の女性が5人いますが、皆さん足腰が悪いのでしょうか?自力で動くことが出来ない方ばかりです。トイレに行けず困って私に手助けを求める方や一人で歌ったり一人でおしゃべりしている方がいますが、よくよくその方の独り言を聞いてみると「声が出なくなるから歌わなくては・・」と仰ってました。病室で誰とも会話することなく寝ていると声が出なくなってしまうと心配されて、その患者さんなりに努力をされているようでした。自分でトイレに行こうとした方も、忙しくしている看護師さん達に手を煩わせたくないという想いのようでした。勿論、私が勝手にその方の状態を知らずに手を出すことは出来ないのでナースコールを押すお手伝いをさせて頂きましたが・・。

ご高齢で自由の利かない身体でも頑張っていらっしゃることに私が励まされる感じがしました。

母も近いうちには退院して自宅に戻りますが、以前と同じように生活が出来ることを祈り今は病室で見守っています。


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