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薬剤名についているアルファベットの意味

  • 執筆者の写真: Hirai Kenichi
    Hirai Kenichi
  • 2012年3月19日
  • 読了時間: 2分

薬局でもらう薬には様々なものがありますが、中には「ガスターD」などのようにアルファベットが名前の後ろについているものがあります。今回はこのアルファベットについてスポットを当ててみたいと思います。医薬品名の由来というのはメーカーさんのHPの薬品の「インタビューフォーム」に記載してあるので、いくつか調べてみました。 アルファベットをつけることは、その薬の特徴を簡単に明確に表せるというメリットがあります。傾向ごとに以下に大まかではありますが、分類してみました。 1.剤形を表している その薬の特徴をアルファベット1文字で表しているという点では、最も有効なアルファベットの使い方だと個人的には思います。例えば「ガスター」や「タケプロン」などの~D錠・~OD錠というものは水なしで飲める口腔内崩壊錠を指します。DはDisintegration(分解)の略です。~R錠とついているものは徐放性製剤といって、有効成分が徐々に放出されていく薬です。RはRetard(徐放性)の頭文字です。ちなみにベザトールSR錠のSRはSustained Release(徐放)、アダラートCR錠のCRはControlled Release(放出制御)を意味しており、いずれも徐放性製剤であることを意味しています。 2.成分名に由来 リンデロンVG軟膏・クリームのVGは有効成分であるベタメタゾン吉草酸エステルとゲンタマイシン硫酸塩の頭文字からそれぞれとられています。グルコンサンK細粒という薬のKはカリウムの頭文字です。ちなみにカリウムはドイツ語で、英語ではpotassium(ポタシウム)といいます。他にはAZ点眼液のアズレン(Azulene)など。挙げればきりがありません。 3.会社名に由来 メイアクトMS錠のMSはMeiji Seika(明治製菓)の頭文字をとったものです。ちなみにメイアクトはMEIACTと綴り、MEIJI+Actionを組み合わせて命名されたそうです。他にもハーフジゴキシンKY錠のKYは製造元のKyoto Yakuihin(京都薬品)の頭文字です。 4.その他 アルダクトンA錠のAはAbsorption(吸収)、エパデールS粒状カプセルのSはSmall、SmoothおよびSeamlessを表しているなどなど、特にSを冠する医薬品には様々な意味があり調べてみると非常に面白いです。

たった1文字のアルファベットにも、いろいろな意味が込められており、非常に興味深いと思いました。自社の製品を効果的にアピールするにはどんな名称がいいのか、と思い悩むメーカーさんの姿に思いを馳せてみるのでした。

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