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新型コロナウイルス

今騒がれているコロナウイルスというのは、ヒトや動物のあいだで感染症を引き起こす病原体で、これまで6種類が知られていました。

 咳や咽頭痛などの上気道症状を引き起こすウイルスで、一般に風邪と呼ばれている病気のいくつかはコロナウイルスによるものです。重症急性呼吸器症候群(SARS)もコロナウイルスによるものです。SARSは、コウモリからヒトへと感染して、2002年11月から2003年7月のあいだに8,069人の感染(疑い例を含む)が報告され、そのうち775人が死亡しています(致命9.6%)

ただし、死亡した人の多くが高齢者もしくは基礎疾患を有する人で、子供は感染しても軽症だったことが特徴です。いま、中国で流行している新型コロナウイルスによる肺炎とは、これまで知られていなかった新しいウイルスによる感染症です。断片的な情報しか伝わってきていませんが、主たる症状は発熱であり、一部に呼吸困難を訴える患者もいるようです。胸部レントゲンでは肺炎所見があるようですが、現時点では、病院を訪れる程度に症状のある患者に検査を実施しているため、肺炎のない風邪程度の感染者がどれくらいいるのか、まだ分かっていません。

新型コロナウイルスへの感染を防ぐため、どのような対策をとればよいのか?咳エチケットや手洗いなど日頃の感染対策をしっかりすることでしょう。

今後、日本国内で流行が始まった場合には、できるだけ感染者と接触しないようにすること、感染者と接触する(可能性が高い)ときはマスクを着用すること、日頃から手洗いを心がけることが必要になります。新型コロナウイルスへの感染の有無によらず、日頃より発熱や咳などの症状がある人が、咳エチケットを心がけ、できるだけ外出を自粛して、周囲にうつさないように行動することが大切です。こうした配慮が、地域全体の感染症に対する防御を高めていくと考えられます。


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