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うるう年について

今月ももうそろそろ終わりが見えてきました。今年度もあと1カ月かと思うと、年度の終わりをしみじみと感じます。ただ、受験生を持つ親御様や資格を取ろうとされている方はなかなか気が休まらない1カ月だったかと思います。

 

さて、そのような何かと気の休まらない2月ですが12カ月中唯一28日であったり、4年に1度29日があったりと変則的な月になっております。1年のサイクルを調節するために変則的は月が必要なのだろうとは思うのですが1月や12月などのはじめや終わりの月ではないのはなかなか不思議ですね。

 

 2月が変則的な月なのは、暦を制定した紀元前46年の古代ローマにおいて2月は1年の最後の月と考えられていたからと言われています。また、古代ローマにおいて1年は365日だったのですが、それを踏襲し続けたところ日付と季節が合わないことがわかりました。そこで、16世紀のローマ教皇グレゴリウス13世がより精度の高い暦を制定し2月29日の閏日を制定したようです。

 

 ちなみにうるう年は4年に1度と言われていますが、細かく定義されていまして

(1)西暦年号が4で割り切れる年をうるう年とする。

(2)(1)の例外として、西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年は平年とする。

ようです。つまり、1900年は(2)に該当するので平年、2000年は(2)に該当しないので閏年とみなされます。

 

 ちなみに、紀元前46年という途方もない昔から暦というものが作られた理由は、暦を制定することで農業の収穫を安定して行えるからだったと考えられています。また、うるう年についても同様の理由で制定されたようです。暦やうるう年とは農作物の収穫という切実な事情があって生まれた発明であったわけですね。

 

 実は、うるう秒なるものも世には存在しておりまして、こちらはうるう年のような周期性はありません。原子時間と地球の自転速度から計測される時間のずれを修正するために追加される1秒のようですが2035年までに実質的に廃止する予定のようです。理由としてはうるう秒の時間調節の失敗によるITシステム障害への懸念が高まっているからとのことです。

 

うるう年は人々の生活に密着していたのですが、うるう秒はあまりにも専門的になりすぎて悲しいことに人々の生活から乖離した存在になってしまったようです。




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