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Vol.5 薬の飲み方・服用時点について

お薬(飲み薬)には、その効果を最大限に発揮でき、副作用を弱めたり、なくすためにそのお薬ごとの服用方法(服用時点)があります。今回はその飲み方を説明します。

【食後】とは、一般的に食事の後30分以内に服用することです。この時間は食物が胃に残っていて、お薬を飲んでも胃に刺激が少なく、ほどよく吸収されます。また、食後はお薬を飲み忘れにくいということもあります。多くのお薬は食後30分以内であれば問題ないでしょう。鎮痛剤などを服用すると胃が悪くなる方は食後すぐに服用されたほうがよいと思います。

【食直後】食事のすぐ後に服用することです。通常、食事はお薬の吸収を妨げますが、脂溶性のお薬はかえって食直後のほうが吸収が高まります。そのようなお薬を服用する場合はこのような飲み方で服用します。

【食前】は、食事の約30分前に服用する方法です。漢方薬や吐き気止めのお薬、胃酸の分泌を促して食欲を高めるお薬はこの方法が良いでしょう。

【食直前】糖尿病の治療薬の中で、糖の吸収を抑えるお薬はこの飲み方です。


【食間】食後2時間くらいを指します。食事をしている間に飲むと勘違いする方がいます。これは間違いです。胃の中の食べ物は2時間程度で消化され、胃が空っぽの状態になります。空腹時の胃酸の分泌を抑えるお薬や止瀉薬(下痢止め)などがこの服用方法に当てはまります。また、食事の影響を受けて効果が減少するお薬もこの時間帯に飲みます。

【就寝前】とは、お布団に入る直前や就寝30分前に服用する方法です。睡眠を補助するお薬や喘息発作やリウマチの痛みを抑えるお薬、また朝のお通じをよくする便秘薬などがあります。

【頓服】は、必要に応じて飲む服用方法で、熱、痛み、発作または症状のある場合に服用する指示です。時間は決まっていませんが、決められたお薬の量や回数、間隔など注意が必要です。

お薬の飲み方には他にもいろいろありますが、決められた時間に決められた量を医師や薬剤師の指示通りに服用してください。勝手に量を増やしたり、減らしたり、服用をやめたりせずに正しく使用することで、そのお薬の効果を最大限に活用することが大切です。

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