こんにちは。
最近、コロナウイルスの感染率がまた高まっていますね。
手洗いうがいやマスク着用等ご自身で行なえる対策は行い続けましょう。
さて、今回は高尿酸血症に関してお話していきたいと思います。
つい最近、患者様の家族の方から「尿酸は高まるとどうなるの? 主人の数値が高いから、なんとか治療に前向きに専念してほしくて気になりました。」とご相談があり、簡単に説明させていただきました。
他にも気になる方がいらっしゃると思うので簡単に説明していきたいと思います。
尿酸値が高まり、高まった状態が続くと痛風になるというイメージはあると思います。
その痛風は、男性が一生のうちに経験する痛みの中で最も痛いといわれています。
そもそも「尿酸」は「プリン体」という物質からつくられます。
尿酸は体の中で作られる量と体に排出される量でバランスがとれており、結果一定量が保たれるようになっています。
その尿酸が7.0を超えた状態で保たれていると高尿酸血症と診断されます。
尿酸が高まりやすくなる理由として、まずは遺伝です。
近い血縁者に尿酸値が高い人や痛風の人がいる場合、本人の尿酸値も遺伝的に高くなる傾向にあるそうです。
次にプリン体を多く摂取している方です。プリン体は体内の中で尿酸へと変化するので、プリン体を多く含む食品を摂取する事で尿酸値が高まります。プリン体は肉や魚の内臓、魚卵等に多く含まれています。これらの食べ過ぎには注意が必要です。ビールはプリン体含有量が多いと言われていますが、そもそもアルコール自体に尿酸値をあげる働きがあります。ビールだけでなく、焼酎や日本酒を飲む事でも尿酸値は上がると言われています。
プリン体を多く含む食品を簡単に見分けることができる方法があり、細胞の数に注目することです。
たとえば鶏の卵1つに含まれるプリン体量よりも、肉や魚の内臓(レバーや白子等)やたらこといった小さい魚卵の方が多いです。プリン体は細胞の核の中に入っているので、細胞の数が多い食べ物ほどプリン体が多くなります。
そんな高尿酸血症の方の治療としては、尿酸値が7.0mg/dLを下回るように治療を進めていきます。
逆を言えば、7.0を超えた状態を保つと痛風発作が起こってもおかしくない状態なのでよくないです。
その理由は、7.0mg/dL以上の濃度となると尿酸が結晶化しやすくなるのです。
血液中にできた尿酸血症が組織に付着します。結晶が剥がれると異物として白血球が攻撃し、その際に炎症物質が放出され激痛とともに腫れを引き起こします。痛風発作は足の親指の付け根で発症しやすくなると言われています。理由は血管の屈曲部で尿酸血症が高まりやすい場所だからです。また手の先、足の先は心臓から遠く血液が冷えやすいのでそれもまた結晶化しやすい理由となっています。
女性には高尿酸血症をり患している人が少ないのですが、そもそも女性の方が体内の尿酸が少ない事が理由です。
女性ホルモンは尿酸の排出を促す作用をもっているからです。
尿酸値が高いということは心臓・腎臓・血液に負担をかけることになるので放置はしてはいけません。慢性的に尿酸値が高いと腎臓の病気を引き起こすことになります。
ただ女性ホルモンの分泌が多い時期は良いのですが、閉経後に女性ホルモンの分泌が減ると尿酸の排出が促されず、尿酸値が上昇することによって通風を発症する可能性があります。
何か気になることがあれば薬に関していつでも薬剤師にご相談してみてください。
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