
先日、母校東京薬科大学の学園祭に行ってまいりました。4年ぶりに訪れる大学は、6年制の薬学部に対応するために様々な増改築されていて以前過ごしていた時期とは少し変わっており、とてもきれいになっておりました。学園祭実行委員に所属していた自分としては学園祭がとても懐かしく、感慨深い時間が過ごせました。 その中でも一番楽しかったのが「薬草園」散策です。東京薬科大学の薬用植物園は都内でも最も広い植物園で、2000種もの植物を栽培しております。年中開放されてはいるのですが、学園祭の時は学生が様々な植物を説明して回ってくれます。時期的に花が咲き誇ってはいないものの、葉が生い茂っていたり、実が乾燥し種子が落ちて見ることができたり、この季節での楽しみ方ができました。 薬という概念が無い時代では、植物を直接擦りつけたり食べたりすることで治癒を確認し、効能を確認してきていました。現在でこそ有効成分を抽出し、副作用を軽減するための加工ができたりするのも、その時代に得た多くの経験があったからでもあります。動物的本能でも、草に薬効があるという考えがあるのは、家庭で飼っている犬や猫が体を壊した時に庭の草を噛んで治そうとすることからも推察できます。 薬用植物(や由来成分)には医薬品だけではなく、ハーブなどの調味料や健康食品、ビタミン、防駆虫剤など生活に欠かせないものも沢山あります。植物成分から抗がん剤が抽出されるなど、まだまだ未解明の部分が多く存在すると思われます。治療薬の見つかっていない病気に対する期待もあり、目が離せません。 薬草クイズも楽しみ、園内見学後には日本水仙とフリージアの球根、月桂樹の葉(ローリエ)をいただきました。早速水仙は植えて、ローリエは料理に使おうと思います。皆様も機会がありましたら、薬草園を訪れてみてはいかがでしょうか。