先日、知り合いの薬剤師から「2025年問題とはなんですか?」と尋ねられました。
初めて耳にする方もいらっしゃると思いますが、11年後の2025年に何が起こるのかと言いますと、
「超高齢化社会」です。終戦後の1947~1949年の間に多くの赤ちゃんが誕生しました。現在の出生数が約103万人に対してそのころの出生数は250万人を超えていたそうですから、現在の倍以上の赤ちゃんが誕生していたことになります。
その時に誕生された方々は「団塊の世代」と呼ばれて、これまでの日本経済を支えてこられた方々です。
現在65歳を超えて10年後には医療保険では「後期高齢者」となります。
新聞やテレビでも頻繁に話題になっておりますが、今までの社会保障制度の存続が不安視されています。そこで政府が動き出したのが、在宅療養の推進でした。急性期疾患で病院に入院し、回復後は在宅療養に切り替えていく方法です。がん患者様や認知症の方、脳梗塞などの方が住み慣れたご自宅で安心して療養を続けていかれるように包括支援という医療関係者と介護関係者が協力して在宅の患者様をサポートするシステム作りを進めています。
一昨日、当薬局をご利用して下さっている74歳のご婦人が「そろそろ足も不自由になって先生の所まで来るのも辛くなって来ました。往診を考えて欲しいと今日話したのですが、先生に「もう少し頑張って来て下さい」と言われてしまったのよ。」と笑ってお話しされました。そして「でも、病院まで本当に来られなくなった時には、薬局の人にも家まで来てもうことになりますね」とお話しされたのを伺い、まだ在宅療養に関わった経験がない私にとって、このご婦人が私の第一号の患者様になられるのかな?とふと思いながら、お見送りを致しました。
いつまでも健康で生活して頂けることが何よりですが、薬剤師として望まれたときはいつでもご自宅にお伺いして服薬支援が出来る準備が必要だと改めて感じた瞬間でした。
画像:東京新聞TOKYO Webより
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