現代に生きる私たちは、インフルエンザなど多くの病気がウィルスと関わっていることを知っています。でも、ウィルスと細菌の違いを知っていますか?細菌も多くの病気の原因になっていますし、ウィルスも細菌もとても小さくて肉眼では見えないのですから、区別するのは難しいですよね。両者には2つの大きな違いがあると言われています。 その一つは、大きさです。 ウィルスの大きさは20~970ナノメートル。細菌の大きさ1~5マイクロメートルと比べても非常に小さいことが分かります。ウィルスは、細菌濾過装置のフィルターを簡単にくぐり抜けることができますし、電子顕微鏡でないと見ることが出来ません。 そしてもう一つが、その増え方です。 ウィルスは自己増殖することが出来ず、それぞれのウィルスに特異的な生物の細胞に寄生(感染)して増殖します。寄生した細胞のエネルギー代謝を利用して、増殖していくのです。毎年の様に騒がれるインフルエンザは寄生によって人間に感染を引き起こし、増殖し、他の人に感染し、感染範囲を広げて行きます。 今日まで、先人たちのたゆまぬ努力によって天然痘ウィルスのように撲滅されたものもありますが、インフルエンザウィルスのように変化がめまぐるしく、素早い対応が求められているものもあります。 寄生していない状態では物質、寄生して増殖を始めれば生物。この不思議な生体を持つウィルスとこれから先、人間は何百年も、何千年も闘って行くのかもしれません。
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