つい最近あった出来事です。こちらでお薬をお渡ししている患者様のことについて処方医からお電話がありました。どうやら、便秘のため処方された坐薬を内服してしまったそうです。
『坐薬』だけに、座って飲んでしまった、という話はこの業界では結構有名でして、坐薬について説明をする際には「お尻から入れていただく~」といった風に気を付けて説明をするよう心掛けていたつもりではいたのですが…この方は90歳とご高齢で足が悪く、お薬を取りにいらっしゃるのは大抵が息子さん。その日も息子さんにお薬の説明をさせていただきましたが、ご本人にきちんと伝わっていなかったようで誤って飲んでしまったそうです。
最近では坐薬の被包や説明書きに「内服しないでください」と記載されているものが多いですが、文字が小さく読み難いかもしれないことは十分考えられたことです。薬を入れる袋に一言「飲まないでください」といった旨を大きく記載しておけば、避けられた事例かもしれません。健康被害がなく済んだことは幸いですが、配慮が足りなかったように思います。
ちょっとしたことかもしれませんが、するのとしないのとで患者様の運命を変えてしまうことがあると思うと、大きな責任を感じます。このような気配りが自然とできる、『気が付く』薬剤師になりたいです。否、ならねばならん、ですね。精進せねば。(>_<)
