今年もあと僅かで終わろうとしています。本当にあっという間の一年間でした。
この一年を振り返りどうだっただろうか?と考えました。
仕事面では、一年無事に終わることが出来てほっとしております。医療の仕事においては常に調剤事故と
背中合わせの緊張した毎日を過ごしてきました。地域の皆様の健康のお手伝いをさせて頂く上で、絶対に
「間違い」はあってはならないことです。
そのためにも、常に処方内容の確認とご利用してくださるお客様からお話をしっかり伺うように努めてきました。そんな会話をする中で、時々いろいろな質問をして下さる方がいらっしゃいました。
少し前の事になりますが、「投薬という言葉があるけれど、薬を投げるという言葉は少し乱暴な意味に感じるがどんな意味なの?」といつも薬局をご利用して下さる70歳代の男性のお客様から質問されました。
日頃から当たり前に理解している言葉でしたが説明に苦慮しました。早速、語源を調べてみました。
「投薬」の語源は、実は仏教的意味がこめられているそうです。
お釈迦様が沙羅双樹の樹のもとで入滅される時に、我が子の急を知った天の摩耶夫人が駆けつけ、薬を届けようと天上からお釈迦様をめがけて薬を投げたことが語源だそうです。
「投」の文字には、病に伏した我が子を救おうとする母親の愛がこめられていることを知りました。
私たち薬剤師は毎日投薬をしておりますが、これからも地域の皆様のご健康を願って心をこめてお薬をお渡ししていきたいと改めて感じました。
ところで、この質問をして下さったお客様には次のご来局時に「先日の宿題の答えですが・・」と上記のことをお伝え致しましたところ、とても素敵な笑顔を下さいました。
この一年はお客様から学ばせて頂くことも沢山ある一年でもありました。ありがとうございました。
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