近頃、フェアトレード商品が気になります。途上国で生産された原料などを適正な価格で継続的に輸入することで、貧困や劣悪な労働環境を改善し、生産者の経済的自立を助ける運動をフェアトレードと言います。
フェアトレード商品には食料品、衣料品、革製品などがありますが、特に衣料品には生産地、生産者を紹介するタグが付いていることがあります。どんな環境で作られ、どんな過程で日本まで運ばれてきたのか、生産者の顔が見えるようで想像が膨らみます。
私が購入するもの。例えば最近は糖尿病予防に効果が期待されるコーヒーやチョコレート。その原料であるカカオを栽培しているドミニカ共和国の小規模農家では、これまで仲買人が不定期に訪れるためまだ熟れていないカカオを売ることもあり品質が均一ではないという事態が起こっていたそうです。しかも仲買人が買いたたくので収入も少なく不安定。そこでフェアトレード団体が農家と共同で品質を向上させるプロジェクトを組んだということのようです。品質が上がればその分高く買い取られ、農家のやりがいにもつながります。農薬や化学肥料に頼らず栽培されたカカオの風味を生かすため、食品添加物の乳化剤を使用せず作られたチョコレート。こんな話を聞くと、ますます一般のチョコレートとは違う深い味わいが感じられるのです。
正直少しお高いかもしれません。でもたくさんの人々の愛情と手間が掛けられているのです。まっとうな価格だと私は思います。大量生産、大量消費では、企業はいかに安く作って高く売るかを考えます。貧困層はそのしわ寄せを受け、貧困から抜け出せません。その格差を縮めようとする働きが、フェアトレードなのです。
自分自身が食し、身につけるもの。得ようと思えば情報はあふれています。それを見極め、選択する。面倒ですが、大切なことだと考えています。日々勉強です。

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