今年は花粉症の飛散量が少なく症状が軽いと言われていますが、私も毎年花粉症に悩まされていたので、症状が落ち着いていて嬉しく感じています。しかし、4月に入りくしゃみ、鼻水の症状が増した気がしてきました。最近日本各地で強い風が吹いているのでそのせいかなと思っていたのですが、3月は平気だったのに最近になって症状が出てきたという患者様がご来局され気づきました。花粉症と言えばスギ花粉を思いつく方が多いと思いますが、スギ花粉の飛散の後に本格的な飛散が始まるヒノキ花粉があるのです。 ヒノキ花粉は4月から5月ごろまで飛散します。ですからスギ花粉が終わっても症状が続く方はヒノキ花粉にもなっている可能性が高いのです。スギ花粉症の人はヒノキ花粉症にもなりやりやすいと言われています。 どうしてスギ花粉症の人はヒノキ花粉症にもなりやすいのでしょうか? スギ花粉が初めてヒトの体の中に入った時に、体の免疫機構がそれを異物と認識して抗体を作ります。その抗体がアレルギー反応の主役を演じる細胞と結合して異物反応への準備状態を整えます。そこにスギ花粉が入ってくると、抗原抗体反応が起きて、スギ花粉を追い出そうとするアレルギー反応が開始されます。抗原と認識される原因物質はスギ花粉の中の糖蛋白ですが、スギ花粉とヒノキ花粉は、この糖蛋白の構造がよく似ているのでスギ花粉に反応する人は、ヒノキ花粉にも反応することが多いのです。ヒノキ花粉の飛散量はスギ花粉に比べればその量はわずかですが、スギ花粉の反応に上積みされてアレルギー反応がでるので反応する人が多いのです。近年はヒノキの植生数がスギの植生数に匹敵しつつあり、今後ヒノキにアレルギー反応を示す方が増えてくるものと予想されています。 私は花粉症歴が長いのですが最近はお薬での対症療法の他にお茶やアロマにはまっています。ユーカリの入った入浴剤はとてもリラックスできます。スギ花粉に限らず春夏秋冬、様々な花粉が飛散しますがしっかり対策をとって乗り切っていきましょう。
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