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あなどるなかれ逆流性食道炎


先日逆流性食道炎の勉強会に行ってきました。 一般的に逆流性食道炎は食道裂孔ヘルニアに罹患した方に発症する確率がとても高いようです。 食道裂孔ヘルニアとは横隔膜より下にあるはずの胃が肥満やコルセットなど外部からの圧力や、加齢、食べ過ぎにより一部横隔膜の上に突出して胃と食道の境となっている孔が開いている状態を言います。本来閉まっている孔が開いた状態にあるので胃酸が逆流して食道に炎症が起き、これを逆流性食道炎と言います。 逆流性食道炎は炎症自体は軽症ですが、これを繰り返すと食道の粘膜が胃酸に強くなり胃と同じ粘膜に変化していきます。この変化した食道をバレット食道と良い、肥満大国であるアメリカでは近年バレット食道に胃癌の発症が増えているようです。 当薬局にも逆流性食道炎と診断されて内服治療をされている患者様が多数いらっしゃいます。 中には「特に胃の調子も悪くないし、痛みもないです」とおっしゃる患者様もいらっしゃいます。自覚症状のない患者様にしてみたら内服治療を続けることの必要性が実感できない方もいらっしゃり、「調子が良いから薬もう飲まなくて良いよね?」と質問される方もいらっしゃいました。 自覚症状の無い方に服用意義を説明するのは難しいのですが、今回学んできたバレット食道癌のリスクを考慮して患者様に積極的に治療に当たっていただけるよう説明していきたいと思います。

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