牡蠣

2016年2月17日 | コメント(0)

先日、患者さまの付き添いで、薬局にお見えになったお孫さんから、

 「毎日亜鉛を取るには、どんな食品がよいですか?」と尋ねられました。

「亜鉛をたくさん含むのは、牡蠣ですかね。」と答えたところ、ちょっとがっかりした表情をされました。そのときは、点眼薬投薬だったためか、亜鉛の話もそれきりになりました。


家に帰って、いつものように夕飯の支度をしました。その時、昨年の今頃は、受験生の息子がいたため、牡蠣なんてノロウイルスが心配で、全く食べなかったことを思い出しました。中心部分まで火が通っていれば、ノロウイルスは死滅するとは言われています。でも息子の分だけ火が通っていなかったら、などと余計なことを考えてしまい、食卓には出しませんでした。食べない方が無難だと思ったからです。我が家でも敬遠していた食材を、亜鉛摂取目的のためだけに毎日食べるというのは、ちょっと非現実的です。患者さまのお孫さんが、残念そうな表情をなさって当然だったと反省しました。


さて、食用は牡蠣肉を使用しますが、漢方薬の生薬の牡蠣は、牡蠣殻を用います。牡蠣殻を熱し、粉砕して粉にして使います。主成分は炭酸カルシウムです。古典には「主治胸腹之動也。旁治驚狂煩躁。」とあります。主として胸腹部の動悸、また不安感、もやもやして落ち着かないものも治すという意味です。胸が冷えて動悸がするようなら、桂枝加竜骨牡蠣湯。ほてってイライラして不安感があり動悸するようなら、柴胡加竜骨牡蠣湯。この鎮静作用以外に、収斂作用と制酸作用もあります。寝汗や胃酸過多などです。胃痛の時に服用する安中散も牡蠣が含有されています。漢方薬ではカルシウム剤は、骨の薬という概念はなく、不安感を落ち着かせる効能がメインです。いつもイライラしている人はカルシウム不足と言われていますが、多分漢方の考えに由来していると思います。


ついでに食用の牡蠣肉は、海のミルクともいわれ、亜鉛をはじめミネラル豊富です。皮膚をきめ細かくし、血色良く美しくするとあります。


まだまだ寒い日が続きそうな今日この頃。家族で囲む牡蠣鍋は、最適な美容食です。私も今年は昨年食べなかった分まで、思いっきりいただこうかなと思います。


Fotolia_77131185_XS.jpgのサムネール画像

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