耳下腺腫瘍

2016年2月 9日 | コメント(0)

先日久しぶりに耳鼻科を受診しました。というのも数年前から耳の下に何かしこりのようなものがあるのに気づいていたのですが、痛みもなくこれといった症状がなかったので特に気にしていませんでした。しかし久しぶりに耳のしこりが気になり、大きくなっているような気もしたので念の為診てもらうことにしました。気軽な気持ちで受診したのですが驚く診断が下されました。耳下腺腫瘍だったのです。
耳下腺とはおたふく風邪で腫れる唾液を作る臓器の一つで、左右の耳の前方に位置します。耳下腺内には顔面神経が走行しており、顔面神経の外側を浅葉、内側を深葉と呼んでいます。耳下腺腫瘍は腫瘍全体からみれば3%前後で、発生頻度も10万人に1~3人といわれています。腫瘍には良性と悪性がありその割合はおおよそ8:1から9:1で、病理組織学的に多くの種類に分類されます。良性腫瘍では多形性腺腫(たけいせんしゅ)、ワルチン腫瘍が多く認められます。悪性腫瘍(=がん)では粘表皮がん(ねんひょうひがん)、腺様嚢胞がん(せんようのうほうがん)、多形腺腫由来がん(たけいせんしゅゆらいがん)などが多く発生します。これらの腫瘍が生じる原因は不明です。
腫瘍の症状は、ほとんどが耳の下や顎の下の腫れや、しこりです。良性の耳下腺腫瘍は一般にゆっくりと増殖するため腫瘤を触れる以外は無症状のことが多く、数ヶ月から数年の経過で耳前部にピンポン玉様の腫瘤に気付き病院を受診することも少なくありません。しこりが急に大きくなる場合や、痛みを伴う場合は悪性の可能性があります。また顔面神経麻痺を伴う場合は悪性腫瘍が強く疑われます。
悪性腫瘍は頸部リンパ節に転移することがあり、その場合は頸部のしこりも現れます。唾液腺炎、唾石症(だせきしょう)なども同じような症状をきたすことがあります。
検査としては超音波検査、唾液腺造影、CT、MRI、RIシンチグラムなどがあげられ、腫瘍の形、大きさ、部位などから診断しますが、最終的に良性か悪性の判断、組織型は手術で採れた腫瘍を組織検査に出し確定診断を行います。
治療は腫瘍が良性であっても悪性であっても、薬で治すことはできません。全身麻酔下の手術が基本となります。
私も検査の結果、良性の多形性線腫とわかりましたが、良性でも年単位でほっておくと悪性になることもあるそうで手術して取り除くことにしました。最初に受診してから約3か月かけて検査を繰り返し手術日が決まりました。無症状であってもやはり早期発見、早期治療は大事だとあらためて思いました。
jikasen1.jpg

コメントする

(スタイル用のHTMLタグを使えます)

Categories

Tags
Monthly Archive
QR Code for Mobile and for iPhone
携帯サイト用QRコード   iPhone用ページ