お薬(飲み薬)には、その効果を最大限に発揮でき、副作用を弱めたり、なくすためにそのお薬ごとの服用方法(服用時点)があります。今回はその飲み方を説明します。

【食後】とは、一般的に食事の後30分以内に服用することです。この時間は食物が胃に残っていて、お薬を飲んでも胃に刺激が少なく、ほどよく吸収されます。また、食後はお薬を飲み忘れにくいということもあります。多くのお薬は食後30分以内であれば問題ないでしょう。鎮痛剤などを服用すると胃が悪くなる方は食後すぐに服用されたほうがよいと思います。

【食直後】食事のすぐ後に服用することです。通常、食事はお薬の吸収を妨げますが、脂溶性のお薬はかえって食直後のほうが吸収が高まります。そのようなお薬を服用する場合はこのような飲み方で服用します。

【食前】は、食事の約30分前に服用する方法です。漢方薬や吐き気止めのお薬、胃酸の分泌を促して食欲を高めるお薬はこの方法が良いでしょう。

【食直前】糖尿病の治療薬の中で、糖の吸収を抑えるお薬はこの飲み方です。

1f1425942274f0e2.jpg【食間】食後2時間くらいを指します。食事をしている間に飲むと勘違いする方がいます。これは間違いです。胃の中の食べ物は2時間程度で消化され、胃が空っぽの状態になります。空腹時の胃酸の分泌を抑えるお薬や止瀉薬(下痢止め)などがこの服用方法に当てはまります。また、食事の影響を受けて効果が減少するお薬もこの時間帯に飲みます。

【就寝前】とは、お布団に入る直前や就寝30分前に服用する方法です。睡眠を補助するお薬や喘息発作やリウマチの痛みを抑えるお薬、また朝のお通じをよくする便秘薬などがあります。

【頓服】は、必要に応じて飲む服用方法で、熱、痛み、発作または症状のある場合に服用する指示です。時間は決まっていませんが、決められたお薬の量や回数、間隔など注意が必要です。

お薬の飲み方には他にもいろいろありますが、決められた時間に決められた量を医師や薬剤師の指示通りに服用してください。勝手に量を増やしたり、減らしたり、服用をやめたりせずに正しく使用することで、そのお薬の効果を最大限に活用することが大切です。

  • 今シーズンの見通し
    illust1304.png2010年の花粉飛散開始は[例年並み~やや早い]という予想です。飛散量は例年に比べ、やや少なめのようです。スギ花粉は2月中旬から関東南部から九州南部にかけての太平洋側から北上しはじめると予想されています。特に最高気温が20℃を超える場合は、一部の地域では1月下旬から2月上旬には飛散が見られるケースがあります。

  • 花粉症とは?
    植物(スギ、ひのき、ブタクサなどが代表的)の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引きおこす異物反応です。体の免疫反応が、花粉によって過剰に反応して花粉症の症状が出るのです。花粉が鼻や目に入ると、体が花粉を外に出そうとするために、[くしゃみ]で吹き飛ばしたり、[鼻水][涙]で花粉を洗い流そうとしているのです。

  • 花粉症の特徴
    くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、また皮膚炎、喘息の症状、のどの不快感などがあります。花粉の飛散期に一致して症状が起こります。花粉症は季節的にも風邪の流行する時期に重なります。このため発症の初期では、くしゃみ、鼻水が症状として同じことがあります。また、急に悪化したほかの鼻疾患、たとえば慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などの鑑別が必要になります。現在の日本では、スギ花粉によるものが大多数です。スギ・ヒノキは2月から5月、イネ科の花粉症は6月から8月、ブタクサの花粉症では8月から10月に症状が出ます。

  • 花粉症の治療について
    花粉症の治療法を大きく分けると、症状を軽減する対症療法と根本的に治す根治療法の二つがあります。
    対症療法:
    点眼薬、点鼻薬などによる局所療法
    内服薬などによる全身療法
    手術
    根治療法:
    原因抗原(花粉など)の除去と回避
    減感作療法(抗原特異的免疫療法)
    一般的治療としては、局所療法と全身療法が多く用いられています。薬剤による治療は、花粉飛散開始の一週間前、あるいは少し症状が出た時より始める初期療法が季節が始まって症状が出現してから薬剤を使用し始めるより効果が高いことがわかっています。

  • 花粉症にならないためには
    illust1295.png大量の花粉に出会うと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなります。スギに対する抗体をたくさん産生すると、何らかのきっかけでスギ花粉症を発症しやすくなります。また、これまで軽症で花粉症であることに気がつかなかった方も、花粉を鼻からたくさん吸い込んだり、目に入ったりすると、花粉症の症状が強くなります。花粉になるべく接しないことは重要です。一般的な注意事項として、睡眠を良くとること。規則正しい生活習慣を保つことは、正常な免疫機能を保つために必要なことです。風邪をひかないこと、お酒の飲み過ぎに気をつけること、タバコを控えることも鼻の粘膜を正常に保つために重要です。外出時に洋服の表面がすべすべした綿かポリエステルなどの化学繊維のような花粉が付きにくいものを着用し、マスク、めがねもつけるとよいでしょう。そしてうがいも忘れずに。最近では、花粉を99.9%通さない不織布製のマスクやゴーグルタイプのめがね、花粉が鼻に入らないようにする軟膏など優れた花粉症グッズも多く販売されているので、試してみることもいいでしょう。

  • 花粉症データ(参考までに)
    あくまでも参考値ですが、首都圏8都県市によるアンケートでは、花粉症と診断されている人が21%、自覚症状からそう思うという人が19%、すなわち花粉症患者は40%という数値が出ています。また、製薬会社のアンケートでは、16歳未満の3割が花粉症と考えられるということです。男女差は一般に、成人では女性、小児期では男児に多いと言われています。また、花粉症についての調査ではありませんが、両親ともアレルギーではない場合に子供がアレルギーになる率は26.7%、両親共アレルギーの場合は57.4%、母親または父親がアレルギーだとそれぞれ44.8%、44.1%という数字があります。

花粉症は死に至る病気ではありませんが、自然に治るということは少なく、かつ難治性です。一旦、強い症状が出てしまうとなかなかやっかいです。例年症状の強い方は、少しでもおかしいと思われたら早期に医療機関への受診をおすすめします。

皆さんはお薬手帳をご存じですか?

okusuritecho.png医療機関や薬局でこの言葉をお聞きになったことのある方は少なくないと思います。この手帳は病院、医院、薬局であなたに出されているお薬が何か?副作用はどんなものがあるか?他の薬との飲み合わせはどうか?などの情報が書かれている手帳です。この手帳は他の医療機関を受診する場合(特に入院など)や旅行先や災害時など、常に携帯していることで役に立ちます。自分の使用している薬を全部覚えていることは大変なことです。このような時に医師や薬剤師が手帳を見ることで、緊急時や医療機関受診時、薬局で投薬を受ける場合など非常に役立ちます。
なお、お薬手帳は1冊にまとめておくことが肝心です。医療機関別に何冊も持っていては役立にたちません。お薬手帳に薬の名前、用法、用量、効能効果などをシールや手書きで記載してもらえます。多少の負担金(数十円)はかかりますが、その有用性は大きなものなので、ぜひ受診する場合は医療機関や薬局で作っていただければと思います。全国どこの医療機関や薬局でも共通に使用できます。

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調剤薬局や医療機関で処方される薬には、同一成分・同一効能でも、薬価(薬の価格)の高い医薬品(新薬・先発医薬品)と、薬価の安い医薬品(後発医薬品・ジェネリック医薬品)があります。このジェネリック医薬品がなぜ安いのかといいますと、新薬・先発医薬品は最初に開発、販売されるもので、特許などにより独占的に販売されています。その後、特許が切れ、厚労省で製造・販売が認められたものがジェネリック医薬品です。ジェネリック医薬品は比較的開発コストや開発期間が短いため、価格が先発医薬品に比べて2~7割くらいの価格になっています。ですからジェネリック医薬品を処方してもらうと自ずと病院、医院、調剤薬局の窓口で支払う負担金も安くなるのです。また、ジェネリック医薬品はただ真似した医薬品ではなく、飲み易い剤型や飲み易い味など研究により先発医薬品に勝るとも劣らない製品も数多くあります。

では、どのようにしたらこのジェネリック医薬品を処方してもらえるでしょうか?皆さんのかかりつけの先生にジェネリック医薬品を処方していただけますか?と尋ねてみてください。すべての医薬品にジェネリック医薬品がある訳ではありませんが、出来るだけ処方していただけると思います。また、調剤薬局に処方せんを持って行き、その処方せんに後発医薬品に変更不可の欄に先生の判子が押してなければ、薬局でも変更は可能です。

新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと安易に感染できるようになったもので、このウイルスに感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。
influenza1.png感染経路は飛沫感染=(感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを健康な人が吸入することで感染)と接触感染=(感染した人がくしゃみや咳を手で抑えた後や、鼻水を手でぬぐった後に、机やドアノブ、スイッチなどに触れると、その触れた場所にウイルスが付着することがあり、その付着したウイルスに健康な人が手で触れ、その手で目や鼻、口に再び触れることにより、粘膜、結膜などを通じてウイルスが体に入り感染)があります。
このため、新型インフルエンザの予防には、通常のインフルエンザに対する次のような取組みが重要です。まず「咳エチケット」を心がけることが必要です。

《咳エチケット》
咳やくしゃみの際は、ティッシュなどで口と鼻を被い、他の人から顔をそむけ、できる限り1~2メートル以上離れます。その使用したティッシュは直ちに処分します。ティッシュなどがない場合は、口を前腕部(袖口)で押さえて極力、飛沫が拡散しないようにします。咳やくしゃみをする際に押さえた手や腕は、その後直ちに洗いますが、接触感染の原因にならないよう、手を洗う前に不必要に周囲に触れないよう注意が必要です。また、手を洗う場所がないことに備えて、携帯できる速乾性擦式消毒用アルコール製剤を用意することを奨めます。あとは、マスクを適切に着用し、飛沫の拡散を防ぐようにしましょう。
また、「咳エチケット」の他にも、次の点について心がけるとよいでしょう。

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  • 帰宅後、手洗い、うがいを日常的に行いましょう。
  • 手洗いは、石鹸を用いて最低15秒以上行うことが望ましく、洗った後は、清潔な布やペーパータオルなどで水を十分拭き取りましょう。
  • できるだけ感染者の2メートル以内に近づかないようにしましょう。
  • 流行している所への旅行、人混みや繁華街への不用意な外出は控えましょう。
  • 十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスのよい食生活を心がけるとともに規則正しい生活をしましょう。

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