空気が乾燥して気温が下がるこの時期になると「急性胃腸炎」が流行します。特に今年は例年より早く、患者数も多く報告されています。小さなお子さんから高齢者まで感染した時には水・電解質の補給が重要となります。
・ウイルス性胃腸炎
ノロウイルス、ロタウイルス、腸管アデノウイルス、インフルエンザウイルスなどがあり、主要症状は下痢、嘔吐、発熱、12~72時間の潜伏期間を経て急激に発症します。典型的な場合、まず発熱と嘔吐で始まり、続いて頻回の水様便がおこり、1日10回以上に及ぶ事もあります。2日目以降には嘔吐が少なくなります。症状は3日から7日間程度で治癒することがほとんどです。
<ノロウイルス>
潜伏期間は1~2日。嘔吐、下痢、腹痛が主症状で、発熱、頭痛、筋肉痛なども見られます。集団発生が多いことも特徴です。
<ロタウイルス>
潜伏期間は1~3日。冬に最も多く、乳幼児の急性下痢症として知られています。通常、嘔吐が先行し下痢が続きます。典型的な場合、白色の下痢便となり、下痢の回数も多い傾向です。嘔吐、下痢、発熱が主症状でノロウイルスよりも重症化しやすいのが特徴です。
・細菌性胃腸炎
サルモネラ菌、カンピロバクター菌、腸炎ビブリオ菌、病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌などがあり、飲食物などを介して経口感染して発症します。潜伏期が短く、嘔吐、腹痛が主症状です。 夏季に多いことが特徴で、ウイルス性胃腸炎には抗菌薬は効かないため通常医師からの処方はされません。食中毒など細菌感染が原因の場合は抗菌薬による治療が必要な場合があります。rota.JPG

嘔吐や下痢は病原体を早く体の外に出そうとする、体の大切な防御反応の一つです。重症の場合は別ですが、下痢止め、吐き気止めの使用は必ずしも必要ではありません。大切なのは脱水症状を回避する事にあり、水・電解質の補給がとても重要です。日常かく汗からも電解質は失われますが、下痢・嘔吐・発熱の時は更に多くの電解質が失われます。その電解質の補給として最近注目されているのが経口補水療法です。
・経口補水療法(Oral Rehydration Therapy)
軽度から中等度の急性胃腸炎および合併症に対して、2段階の治療を行います。
①水分補給 経口補水液の投与により、すでに失われた水分・電解質を補給します。
②現在進行中の水分・電解質の喪失を補充するとともに食事を適切に摂れるようにします。
  ※この方法は、少なくとも経静脈輸液(点滴)と同等の効果を有する報告があります。
①は迅速に行い(3~4時間以内)少量を回数多く飲ませる事がポイントです。最初は5cc(ティースプーン1杯)から初め、これを5分おきに飲ませ、4時間ほど行います。
一度に沢山飲むと吐いてしまい、かえって症状が悪化する事があるので注意が必要です。5ccでも吐くようなら、15~30分後に5ccを再び飲ませ、2日目も同様であれば30分後にもう一度挑戦してみましょう。 6回行なっても補給出来ない時、また以下の症状がある時は受診しましょう。
・嘔吐がずっと収まらない・ひどく元気がなくなってきた・12時間以上おしっこが出ていない・涙や唾液がでない・眼がくぼんでいる・皮膚、舌、口が乾燥している・血便がある・緑色の嘔吐がある・経口補水液が飲ませられない・呼吸が速く眠りがち・機嫌が悪い・3ヶ月未満の乳児で38℃以上、3~36ヶ月の乳幼児で39度以上の熱がある
②は脱水が是正されたら年齢に合った非制限の食事を与えます。
授乳中の児に対しては母乳を継続して与えます。ミルクを用いる場合は、薄めたミルクは推奨されず、特殊ミルクも通常は不要です。離乳食は普段食べているものをあげましょう。(冷たいもの、糖分の多いもの、刺激の強いものは避けましょう)また、下痢・嘔吐が続く時は経口補水液を追加して与えましょう。
・経口補水液
失われた水分や電解質を補うために、ナトリウムなど電解質とブドウ糖が一定の割合で配合されています。適度な濃度のブドウ糖はナトリウムの吸収を促進し、結果的に水分の吸収が促進されます。
・スポーツドリンク
電解質や糖質は含まれていますが、経口補水液に比べると、一般に電解質濃度は低く、糖分は多い組成になっています。スポーツドリンクはあくまで健康な人の通常のどの渇きや、軽いスポーツ時の水分補給に適している飲料で、脱水状態の改善には向いていません。
(糖の濃度が高すぎると浸透圧が高くなり下痢がひどくなる場合があります)

mizu.jpg小児は成人に比べ、体内の水分量特に細胞外液の割合が高く、体重当りの必要水分量が多い為、ちょっとした下痢や嘔吐による水分排泄量の増加や、水分摂取量の低下などによっても脱水が起こりやすいとされています。高齢者につきましては、筋肉量の減少から体内の水分保持量も減少する上、呼吸や皮膚からの蒸発で失う水分量が変わらないことや、食事量の減少などから脱水を起こしやすくなります。
また急性胃腸炎のケアに関しても、昔と考え方が変わってきました。昔は「下痢や嘔吐がある場合は絶食」という考え方が根強く残っていましたが、現在は「脱水が是正されたら、年齢に合った非制限の食事を与える」のが基本となっています。
急性胃腸炎は、何度も罹患する疾患です。安全で苦痛が少なく、経済的な治療方法として、ご家庭でも行える、経口補水液による治療を行ってみてはいかがでしょうか。


 

 10月1日より、増税に伴いタバコの価格が引き上げられたことは記憶に新しいのではないでしょうか。これをきっかけに禁煙を決意する喫煙者も多いようです。タバコは体によくないということは周知の事実だと思いますが、喫煙により、具体的には体にどんな影響があるのでしょうか。

・3大有害物質
タバコの煙には4000種類以上の化学物質が含まれていると言われており、有害性が確認されている物質だけでも200種類以上に及びます。その中でも特に3大有害物質と呼ばれているのがニコチン、タール、一酸化炭素です。
<ニコチン>
ニコチンはタバコ依存症の原因となる物質で、喫煙により速やかに脳に達し快楽を伴う精神効果があります。ニコチンは強い心理的欲求と渇望(精神依存)をもたらすため、効果が切れると不快感、イライラ、不眠、抑うつなどの脱離症状を生じます。また、交感神経を刺激する働きがあり、末梢血管を収縮させ、血圧の上昇や心臓への負担、血管の老化を引き起こします。
<タール>6137466_81218eb7b8_b.jpg
タールは発がん性物質を大量に含有しており、タールに含まれる化学物質のうち、ベンゾピレン、ニトロソアミンなど40種類以上に発がん性が確認されています。一酸化炭素は赤血球の中のヘモグロビンと結びつき、血液の酸素運搬機能を妨げます。
<一酸化炭素>
一酸化炭素がヘモグロビンと結びつく強さは酸素の200倍と言われています。本来、酸素と結びつくはずのヘモグロビンが一酸化炭素と結びつくことにより血液中の酸素が十分に運搬されず、組織の酸素欠乏をもたらします。

・喫煙による身体への影響
次に、喫煙により健康にどのような影響があるのか具体的に述べたいと思います。タバコに含まれる有害物質は煙を吸うことで、口、のどを通って気管支から肺に入ります。さらに、唾液とともに飲み込まれ、食道・胃・腸などの消化管をはじめとして、全身に運ばれます。このため喫煙による健康被害は全身のほとんどの臓器に及び、様々な疾患の発症・進展のリスク要因となります。タバコとの関係が疑われる病気の種類には、肺がん、口腔・咽頭がん、喉頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、膵がん、肝がんなどの「がん」、狭心症、心筋梗塞、末梢血管障害、大動脈瘤、脳血栓、脳出血などの「循環器疾患」、胃・十二指腸潰瘍などの「消化器疾患」、慢性気管支炎、肺気腫、喘息、上気道感染症などの「呼吸器疾患」などが挙げられます。
<女性の喫煙者>
女性においては、妊娠能力の低下や胎児への影響が挙げられます。喫煙により卵巣の血流量が低下することなどが原因で妊娠能力が低下するという報告があります。また、喫煙者の子供は非喫煙者の子供と比べて低出生体重児の出生率が高くなるという報告や、身長や頭囲の成長が遅れることを示す報告もあります。この他、喫煙は肌トラブルの原因にもなります。喫煙による末梢血管収縮により、皮膚の血流量が低下します。また、大量の活性酸素がコラーゲン線維の合成を阻害するため、しわの原因になったり、皮膚の老化を促進すると言われています。禁煙を実施する事で、これら多くのリスクを抑制することができると言えます。

・受動喫煙、副流煙
喫煙は喫煙者自身の健康への影響はもちろん、喫煙者の周囲にいる人たちの健康をも脅かすと言われています。自らタバコを吸わないのに他人のタバコの煙にさらされ、吸ってしまうことを受動喫煙といいます。タバコに含まれる有害物質は、主流煙(喫煙者がフィルターを通して吸う煙)よりも副流煙(タバコの火のついた部分から立ち上る煙)のほうに高濃度で含まれているため、受動喫煙が問題視されています。受動喫煙が原因で発症した肺がんや心筋梗塞で年間6800人が死亡しているとの推計値が厚生労働省から発表されています。受動喫煙を抑制しようという動きは今や国際的なものになっており、公共的な場所を全面禁煙にする動きは今後も加速しそうです。

・いざ禁煙!
こうなると、喫煙は単に個人の嗜好だけの問題では済まされなくなります。そこで禁煙、ということになるわけですが、喫煙習慣の本質はニコチン依存症という病気です。単なる習慣や癖ではありません。禁煙の困難な理由として挙げられるのはタバコに対する2重の依存であり、ひとつは生活習慣として根付いてしまった心理的依存と、もうひとつはニコチンに対する身体的依存より成り立つ「依存症の一型」であるという認識がなされています。現在では、ニコチン依存は治療の必要な病気であると位置づけられ、平成18年6月にはニコチンパッチが保険適用となり、平成20年5月にはニコチンを使用せず喫煙時の満足感を軽減する経口禁煙補助薬(成分名:バレニクリン)が発売されました。
<ニコチンパッチ>
ニコチンパッチにはニコチンが含まれており、少量のニコチンを体内に補充することで、ニコチン切れによるイライラ感などの離脱症状を緩和しながら、禁煙を助けることを目的としています。ニコチンパッチや、ガムを噛むことでニコチンを摂取するニコチンガムといった禁煙補助薬は、 薬局・薬店で入手することもできます。
<バレニクリン>
バレニクリンはニコチンを含みませんが、その構造がニコチンに似ているため、ニコチンと同じように作用しニコチンよりも少量の快楽物質ドパミンを放出させます。もし、使用中にタバコを吸ってもニコチンは結合する受け皿がないため、満足感が軽減されます。しかし、少量のドパミンがバレニクリンによって放出されるため、禁煙に伴う離脱症状を緩和することができます。

imageCAJB36VJ.jpg健康保険で禁煙治療を受けようとする場合、保険適用の条件には施設の基準もありますので、受診する施設が保険診療を実施しているかどうかを確認することをお勧めします。

 

 

 

お薬(飲み薬)には、その効果を最大限に発揮でき、副作用を弱めたり、なくすためにそのお薬ごとの服用方法(服用時点)があります。今回はその飲み方を説明します。

【食後】とは、一般的に食事の後30分以内に服用することです。この時間は食物が胃に残っていて、お薬を飲んでも胃に刺激が少なく、ほどよく吸収されます。また、食後はお薬を飲み忘れにくいということもあります。多くのお薬は食後30分以内であれば問題ないでしょう。鎮痛剤などを服用すると胃が悪くなる方は食後すぐに服用されたほうがよいと思います。

【食直後】食事のすぐ後に服用することです。通常、食事はお薬の吸収を妨げますが、脂溶性のお薬はかえって食直後のほうが吸収が高まります。そのようなお薬を服用する場合はこのような飲み方で服用します。

【食前】は、食事の約30分前に服用する方法です。漢方薬や吐き気止めのお薬、胃酸の分泌を促して食欲を高めるお薬はこの方法が良いでしょう。

【食直前】糖尿病の治療薬の中で、糖の吸収を抑えるお薬はこの飲み方です。

1f1425942274f0e2.jpg【食間】食後2時間くらいを指します。食事をしている間に飲むと勘違いする方がいます。これは間違いです。胃の中の食べ物は2時間程度で消化され、胃が空っぽの状態になります。空腹時の胃酸の分泌を抑えるお薬や止瀉薬(下痢止め)などがこの服用方法に当てはまります。また、食事の影響を受けて効果が減少するお薬もこの時間帯に飲みます。

【就寝前】とは、お布団に入る直前や就寝30分前に服用する方法です。睡眠を補助するお薬や喘息発作やリウマチの痛みを抑えるお薬、また朝のお通じをよくする便秘薬などがあります。

【頓服】は、必要に応じて飲む服用方法で、熱、痛み、発作または症状のある場合に服用する指示です。時間は決まっていませんが、決められたお薬の量や回数、間隔など注意が必要です。

お薬の飲み方には他にもいろいろありますが、決められた時間に決められた量を医師や薬剤師の指示通りに服用してください。勝手に量を増やしたり、減らしたり、服用をやめたりせずに正しく使用することで、そのお薬の効果を最大限に活用することが大切です。

  • 今シーズンの見通し
    illust1304.png2010年の花粉飛散開始は[例年並み~やや早い]という予想です。飛散量は例年に比べ、やや少なめのようです。スギ花粉は2月中旬から関東南部から九州南部にかけての太平洋側から北上しはじめると予想されています。特に最高気温が20℃を超える場合は、一部の地域では1月下旬から2月上旬には飛散が見られるケースがあります。

  • 花粉症とは?
    植物(スギ、ひのき、ブタクサなどが代表的)の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引きおこす異物反応です。体の免疫反応が、花粉によって過剰に反応して花粉症の症状が出るのです。花粉が鼻や目に入ると、体が花粉を外に出そうとするために、[くしゃみ]で吹き飛ばしたり、[鼻水][涙]で花粉を洗い流そうとしているのです。

  • 花粉症の特徴
    くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、また皮膚炎、喘息の症状、のどの不快感などがあります。花粉の飛散期に一致して症状が起こります。花粉症は季節的にも風邪の流行する時期に重なります。このため発症の初期では、くしゃみ、鼻水が症状として同じことがあります。また、急に悪化したほかの鼻疾患、たとえば慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などの鑑別が必要になります。現在の日本では、スギ花粉によるものが大多数です。スギ・ヒノキは2月から5月、イネ科の花粉症は6月から8月、ブタクサの花粉症では8月から10月に症状が出ます。

  • 花粉症の治療について
    花粉症の治療法を大きく分けると、症状を軽減する対症療法と根本的に治す根治療法の二つがあります。
    対症療法:
    点眼薬、点鼻薬などによる局所療法
    内服薬などによる全身療法
    手術
    根治療法:
    原因抗原(花粉など)の除去と回避
    減感作療法(抗原特異的免疫療法)
    一般的治療としては、局所療法と全身療法が多く用いられています。薬剤による治療は、花粉飛散開始の一週間前、あるいは少し症状が出た時より始める初期療法が季節が始まって症状が出現してから薬剤を使用し始めるより効果が高いことがわかっています。

  • 花粉症にならないためには
    illust1295.png大量の花粉に出会うと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなります。スギに対する抗体をたくさん産生すると、何らかのきっかけでスギ花粉症を発症しやすくなります。また、これまで軽症で花粉症であることに気がつかなかった方も、花粉を鼻からたくさん吸い込んだり、目に入ったりすると、花粉症の症状が強くなります。花粉になるべく接しないことは重要です。一般的な注意事項として、睡眠を良くとること。規則正しい生活習慣を保つことは、正常な免疫機能を保つために必要なことです。風邪をひかないこと、お酒の飲み過ぎに気をつけること、タバコを控えることも鼻の粘膜を正常に保つために重要です。外出時に洋服の表面がすべすべした綿かポリエステルなどの化学繊維のような花粉が付きにくいものを着用し、マスク、めがねもつけるとよいでしょう。そしてうがいも忘れずに。最近では、花粉を99.9%通さない不織布製のマスクやゴーグルタイプのめがね、花粉が鼻に入らないようにする軟膏など優れた花粉症グッズも多く販売されているので、試してみることもいいでしょう。

  • 花粉症データ(参考までに)
    あくまでも参考値ですが、首都圏8都県市によるアンケートでは、花粉症と診断されている人が21%、自覚症状からそう思うという人が19%、すなわち花粉症患者は40%という数値が出ています。また、製薬会社のアンケートでは、16歳未満の3割が花粉症と考えられるということです。男女差は一般に、成人では女性、小児期では男児に多いと言われています。また、花粉症についての調査ではありませんが、両親ともアレルギーではない場合に子供がアレルギーになる率は26.7%、両親共アレルギーの場合は57.4%、母親または父親がアレルギーだとそれぞれ44.8%、44.1%という数字があります。

花粉症は死に至る病気ではありませんが、自然に治るということは少なく、かつ難治性です。一旦、強い症状が出てしまうとなかなかやっかいです。例年症状の強い方は、少しでもおかしいと思われたら早期に医療機関への受診をおすすめします。

皆さんはお薬手帳をご存じですか?

okusuritecho.png医療機関や薬局でこの言葉をお聞きになったことのある方は少なくないと思います。この手帳は病院、医院、薬局であなたに出されているお薬が何か?副作用はどんなものがあるか?他の薬との飲み合わせはどうか?などの情報が書かれている手帳です。この手帳は他の医療機関を受診する場合(特に入院など)や旅行先や災害時など、常に携帯していることで役に立ちます。自分の使用している薬を全部覚えていることは大変なことです。このような時に医師や薬剤師が手帳を見ることで、緊急時や医療機関受診時、薬局で投薬を受ける場合など非常に役立ちます。
なお、お薬手帳は1冊にまとめておくことが肝心です。医療機関別に何冊も持っていては役立にたちません。お薬手帳に薬の名前、用法、用量、効能効果などをシールや手書きで記載してもらえます。多少の負担金(数十円)はかかりますが、その有用性は大きなものなので、ぜひ受診する場合は医療機関や薬局で作っていただければと思います。全国どこの医療機関や薬局でも共通に使用できます。

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調剤薬局や医療機関で処方される薬には、同一成分・同一効能でも、薬価(薬の価格)の高い医薬品(新薬・先発医薬品)と、薬価の安い医薬品(後発医薬品・ジェネリック医薬品)があります。このジェネリック医薬品がなぜ安いのかといいますと、新薬・先発医薬品は最初に開発、販売されるもので、特許などにより独占的に販売されています。その後、特許が切れ、厚労省で製造・販売が認められたものがジェネリック医薬品です。ジェネリック医薬品は比較的開発コストや開発期間が短いため、価格が先発医薬品に比べて2~7割くらいの価格になっています。ですからジェネリック医薬品を処方してもらうと自ずと病院、医院、調剤薬局の窓口で支払う負担金も安くなるのです。また、ジェネリック医薬品はただ真似した医薬品ではなく、飲み易い剤型や飲み易い味など研究により先発医薬品に勝るとも劣らない製品も数多くあります。

では、どのようにしたらこのジェネリック医薬品を処方してもらえるでしょうか?皆さんのかかりつけの先生にジェネリック医薬品を処方していただけますか?と尋ねてみてください。すべての医薬品にジェネリック医薬品がある訳ではありませんが、出来るだけ処方していただけると思います。また、調剤薬局に処方せんを持って行き、その処方せんに後発医薬品に変更不可の欄に先生の判子が押してなければ、薬局でも変更は可能です。

新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと安易に感染できるようになったもので、このウイルスに感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。
influenza1.png感染経路は飛沫感染=(感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを健康な人が吸入することで感染)と接触感染=(感染した人がくしゃみや咳を手で抑えた後や、鼻水を手でぬぐった後に、机やドアノブ、スイッチなどに触れると、その触れた場所にウイルスが付着することがあり、その付着したウイルスに健康な人が手で触れ、その手で目や鼻、口に再び触れることにより、粘膜、結膜などを通じてウイルスが体に入り感染)があります。
このため、新型インフルエンザの予防には、通常のインフルエンザに対する次のような取組みが重要です。まず「咳エチケット」を心がけることが必要です。

《咳エチケット》
咳やくしゃみの際は、ティッシュなどで口と鼻を被い、他の人から顔をそむけ、できる限り1~2メートル以上離れます。その使用したティッシュは直ちに処分します。ティッシュなどがない場合は、口を前腕部(袖口)で押さえて極力、飛沫が拡散しないようにします。咳やくしゃみをする際に押さえた手や腕は、その後直ちに洗いますが、接触感染の原因にならないよう、手を洗う前に不必要に周囲に触れないよう注意が必要です。また、手を洗う場所がないことに備えて、携帯できる速乾性擦式消毒用アルコール製剤を用意することを奨めます。あとは、マスクを適切に着用し、飛沫の拡散を防ぐようにしましょう。
また、「咳エチケット」の他にも、次の点について心がけるとよいでしょう。

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  • 帰宅後、手洗い、うがいを日常的に行いましょう。
  • 手洗いは、石鹸を用いて最低15秒以上行うことが望ましく、洗った後は、清潔な布やペーパータオルなどで水を十分拭き取りましょう。
  • できるだけ感染者の2メートル以内に近づかないようにしましょう。
  • 流行している所への旅行、人混みや繁華街への不用意な外出は控えましょう。
  • 十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスのよい食生活を心がけるとともに規則正しい生活をしましょう。

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